白椿沙羅の冒険

白椿沙羅の冒険日記

続きを書くのに気が向かない

ふむ。勝尾寺への冒険の続きを書くのに気が向かない。テーマを間違えてしまったかもしれない。それか書くタイミングをうしなってしまった。あまりにも長い時間放置しているので全く気が乗らなくなってしまった。置いてある本をずっと側に置いたまま読まないと言う感じですかね。もう少し違うテーマを考えようかな。若い頃からいろいろ冒険をしてきたので、冒険?と言うよりもわがままに生きてきました。親には心配をかけ、兄弟にも心配をかけ、友達も捨てて、親戚にも心配されて、そして今があるんだな。人生の分かれ道は、若かりし頃の少女時代で16歳でした。あの時もう少し違う道を歩んでいれば、こんなに苦しまなくてもよかったのかなあと思う反面、この道を歩いて来なければ息子には会えなかったなぁと思うのです。今や人生85年と言われていますが、残り43年もあるのです。しかも定年してから25年もどうやって生きていけばいいのかなぁと思うのです。65歳を過ぎたら体もいろいろ悪いところが出てくるだろうし、40を過ぎたら考えることが年老いたときの事ばかりです。10代の頃はそんなこと微塵も考えなかった。ただ闇雲に目の前にある時間を自分の思うままに使い果たしてきた感じです。頭悪かったんだな。もっと時間を有効に使う方法がいくらでもあった。自分の苦渋をもとに人にあーだこうだとアドバイスできるのはいかがなものか。何も考えなかった10代の頃に戻れたらと思うが、戻りたくはないなぁ、、また若くなって苦い水を飲むのは嫌だもんな。今からはおいしい水を飲んで生きていきたいと思うのですよ。冒険と何ら関係ない文章を書いているが、それはそれで良しとする。若い頃から変わっていない。まっすぐの道は面白くないのでいつも脱線する。くねくね曲がって凸凹していろんな道がある方がやっぱり人生は楽しいやと思うのですよ。

 

白椿沙羅の夢

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白椿沙羅の動物観察日記

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勝尾寺 第四話 しらみ地蔵の分かれ道

枯葉で覆われた険しい道を一歩ずつ登って登って登って行く。息がぜーはー切れてくる。坂道で立ち止まっては荒れた息を整えながら歩いて行く。誰とも会わない。と、思っていたら上の方から人の声がしてきた。高い声で数人が話をしている。女性かな。高い声だから若い人たちかなと思った。大学生か若い女性か。私は登り、女性たち数人の賑やかな声がどんどん近づいてくる。自分が行く先にカラフルな服を着た女性が数名降りてくる。山岳用の洋服であった。杖のようなものを持ち山から降りてくる。

若くはなかった。ご年配の女性が4人賑やかに話しながら降りてきた。元気だなぁ。通りすがりに挨拶をした。山登りに慣れた方々だったのか、皆さん元気におしゃべりしながら私が登ってきた険しい道を下って行きました。今からあの道を行くのか。元気だなぁ。ご年配のおばさま達に元気を貰い私はさらに山道を登って行くのです。山道には所々に椿が植っていて、休憩の最中は眺めていたりしました。おばさま達と会ってからしばらくしますと、広い道に出ました。なんという解放感と、達成感。山は不思議ですね。色々な感情や考え方を教えてくれます。ただ、山を登ってきただけなのにね。

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広い道に出た私は、汗をかいていました。水筒に入っていたお茶はすでに飲んでしまって空になっていた。休憩する度に一口ずつ飲んでいた。着ていたコートを脱ぎ、手に持って広い道を堂々となんだか誇らしく歩いて行くのです。

しばらく行くと、お地蔵さまがいらっしゃいました。しらみ地蔵というお地蔵さまです。

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お地蔵さまにご挨拶しました。無事に勝尾寺へと辿り着けるようにお願いもしました。お供えも新しく、人が絶えず訪れていることが分かりました。お地蔵様、愛されていますね。後ろの木の枝には、コロナ退散の祈願が書いた札がつけられていました。コロナ終息を願う人がここにも居ました。

さぁ、まだ先に行かねばなりません。勝尾寺まではまだ山道が続きます。時間というものが無ければ、明るいか暗いかだけなんですがね。時間に追われる現代人にもう少しゆとりが欲しいところです。とかなんとか考えているうちに、すでにお昼の時間になってしまっており、お腹が空いており思考能力の低下で道を間違えしまうことになった。登らなくてはならない参道を下ってしまうというアクシデントに合う。

しらみ地蔵のところから左に上がっていかなければならないところを、右に曲がってしまい、しばらく山道を下ってしまった。下っている最中に、気品あるご婦人に出会う。挨拶を交わした。私は、間違いに気づかない。下っている最中に、あれ?なんだかおかしいな。と、スマホで位置を確認したが、電波が弱くて位置情報が正確に表示しない。未来の機械も山中では役立たずとなった。こうなったら自分の頭しかないのである。お腹が空いて体力も使ってしまっていて、足の筋肉が震えている中で頭を必死に働かせてみる。山中にある看板の地図を見てみた。やっぱり間違えている。それを見ているうちに、上から中年の女性が一人、軽快な足取りで下ってきた。私はその女性に尋ねた。『勝尾寺へはあちらですか?』と山の上を指差して聞きました。女性は、『はい。そうですよ。登って行ったところにあります』と答えて下さいました。『ありがとうございます』とお礼を言い、登って行こうと決めて足を進めた。

下った道を登らなくてはならない。ため息が深くなる。なんという失態。文句を言う相手もいない事が幸いした。登るしかないのである。ぶちぶち嫌な事を考えている時間が惜しい。さっさと下ってきた道を登って行く。

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下る時に見た景色。綺麗でした。この時に気がついていればと後悔したところで時間は巻き戻せない。リスにも会ったな。可愛かったなと考える。マウンテンバイクの男性にも一人会ったな。と下り道の出来事を思い出して登って行く。写真は撮影した時点で過去になる。

過去は変えられない。変えることができるのは未来だけである。自分の行動で未来は変わる。

私は未来を変えたい。どんなに時間がかかっても勝尾寺へ行くと決めて一歩ずつ歩いて行く。

足がすでに筋肉痛になっていて、震えている。

あと半分くらいあるかなと道のりをアバウトに考える。まぁ、そのうち辿り着くさ。そこに勝尾寺があるのだから。と、ここは楽観的に考える。とんだ道を選択してしまった。が、私の人生はいつもこんな感じだった。選択した道はいつも険しく平坦ではなかった。慣れっこである。壁は越えられる人の前に現れるものだから。案外、大丈夫なんだよ。

 

勝尾寺 第四話 しらみ地蔵の分かれ道

 

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勝尾寺 第三話 赤い椿に背を押され

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イノシシ対策の手作りの柵を通り抜けると枯れ草に目が止まる。くるくるっと巻いた枯れ草に芸術を感じる。よく見ると美しい形なのです。

さぁ、今からどんな道を行くのかなとてくてく歩いて行きました。

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杉の木と枯葉に覆われた一本道、人の気配は無い。風の音、木の葉が擦れる音、鳥のさえずりだけが響いていた。

マウンテンバイクに乗る青年5人に出会った。

なんと礼儀ある親切な青年たちでした。

自ら『こんにちは』と挨拶してくれ、私の横を通る時は、自転車から降りて自転車を押して通ってくれた。山道で道幅が狭かったからでしょう。自転車に乗ったまま私の横を通れば危険ですから降りてくれたんですね。

私は『ありがとうございます。こんにちは』とお礼と挨拶をし5人の青年にお辞儀をしながら通り過ぎました。親切で丁寧な青年たちに出会って心晴れやかにどんどん山奥へ入って行く。自分が枯れ葉を踏みしめる音が耳に入る。

木に覆われた道は影になっていて空気が冷んやりしてきた。ずんずん進んで行くと、水の流れる音がする。道の左側に小さな小川が流れていた。その小川の上には赤い椿が咲いていた。

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木の影からこぼれる日の光が赤い椿を照らしていた。茶色の世界に赤い花がそっと咲いている景色はなんとも幻想的で美しかった。

スマホで何枚か撮影してみたが、肉眼で見る光景をそのままに写すことはできなかった。

本当の美しさはカメラにも映らないと諦めた。

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小川のせせらぎと赤い椿をしばらく眺めていました。癒される空間に心を休められた。

自然の中は無音ではないのです。

耳を澄ませば聞こえる音があり、生命を感じるものがそこにあります。非日常に触れることは自分を見つめ直す時間でもあるのです。

私もこの山奥の中では生命の一つです。自然からパワーを貰う。

さらに山奥へと足を進めて行く。

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なんと、落石注意の看板がありました。

実に危険だなと思い、上にある崖を見上げて耳を澄ませる。崖崩れする時は、必ず音がするでしょう。危険を察知できるように神経を集中する。

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木が倒れていたり、岩がゴロゴロと積んである。落ちてきた岩なのか、大きな岩から小さな岩、割れて尖った岩も沢山ありました。

ここは足早に進まなければならないなと、やや早歩きで進む。冒険は危険でもある。

ここからが大変だった。

だから山は嫌なんだ。とボヤくほど山登りは疲れたのです。人間は、ボヤきながらでも足は前に進めるのですね。止まっていては進まないじゃない。目の前にある枯葉を見つめては、足を一歩ずす前に出すの繰り返しです。

話する相手も八つ当たりする相手もいないので心の中でボヤく。

ボヤいたところで自動で動かない身体を必死になって動かす。

1年間の巣ごもり中にやっておいて良かったと思ったのは筋トレです。簡単でも軽くしておいて良かった。ここで役に立った。

スマホ検索で50分で到着するはずの山道は、2時間かかったのでした。

誰も人が通らないんじゃないの?というような山道でしたが、出会いはありました。

山に住むリスに会いました。リスの色は、枯葉と木の皮の間の色をしていて、遠くからでは肉眼で見つけることは難しいのです。

私は音で気がついた。カサっ!という音が数メートル先でしたのです。

最初は、枝が落ちた音かと思ったのですが、違いました。何やら動く小さな影。

愛らしい姿を見せてくれました。横たわる木の上を軽やかに飛んで走って行く姿を見て、春だなぁと実感しました。

動きが軽快で速いのでスマホでの撮影は無理でした。ビデオ撮影にも挑戦はしましたが、ダメでした。

自然の動物を撮影するカメラマンを尊敬します。正直言って、根気がいります。

落石注意の看板から、山道を歩き続けてスマホで風景を撮影する気にもなれないくらい、ゼーゼー、ハーハー言いながら登り登っていると、また赤い椿が私を応援してくれました。

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落ち椿に目を細めてにっこりする。山道は下ばかり向いて歩きます。しかも目に入るのは枯葉と虫と木の実です。

そこに鮮やかな赤い椿があればやっぱり嬉しくなるのです。

色の無い世界に色が入る。赤い椿に背を押され、私はさらに山道を登って行きます。

 

勝尾寺 第三話 赤い椿に背を押され

 

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勝尾寺 第二話 花の出会いと人との出会い

春のうららの気持ち良い風と天気に喜びを感じながら、1年ぶりの新大阪駅へ到着しました。

昨年の緊急事態宣言以降ぶりの新大阪駅は、以前と全く変わらない風景になっていました。

人も多く、街中は賑わっていました。

少しずつ活気が戻っている気配がありました。

新型コロナに気をつけつつも、緊急事態宣言が解除されたことによって、気持ち的に少し自由なところが嬉しく思いました。

勝尾寺へは新大阪駅から地下鉄に乗り換えて千里中央駅まで行きます。そこからバスで行くのですが、千里中央駅から勝尾寺までのバスはなんと1日3本しかありません。しかも2時間おきです。

千里中央駅に到着した私は、まずバスの時刻を確認することにしました。

勝尾寺行きは、ざっくり言うと9時と11時と14時の出発だけでした。

しばらくバス停で考えて、スマホで検索。

千里中央駅から外院という所までバスで行き、そこから歩いて50分ほどで、勝尾寺へ到着するという検索結果を見て、よし、50分歩こう。という安易な気持ちで外院行きのバスに滑り込み乗車しました。

この歩いて50分というのは普通に歩いて50分。どういった道か知らずに行きました。冒険の楽しさはここにある。

バスに乗車し、外院に到着した私は、まず近くにあったコンビニでトイレを済ませようと思いローソンへ行きましたが、先にトイレに入っている人が長く出てこなかったので、トイレをすることを諦めて勝尾寺へ向かうことにしました。ここのコンビニで、飲み物と食べ物を少し買おうかどうか悩んだ結果、買わずに行くことにしました。後に買っておけば良かったかなとも思いましたが、特にそこまで困ることもなかった。

バスが走っている道路から、住宅街の方へ入っていく道が勝尾寺へ向かう道でした。住宅街に入った途端、街中の雑音がなくなり、風の音と鳥のさえずりしか聞こえなくなりました。とても閑静な住宅街の坂道を歩いて行きます。

そこで出会ったのは、プードルを散歩している女性と、山から降りてきたであろうと思われるマウンテンバイクに乗る全身ウェアガードフル装備の男性でヘルメットにはカメラがついていました。

マウンテンバイクの男性は、ヘルメットをかぶっていて顔が見えませんでしたが

『こんにちは』と挨拶をしてくれました。

私も『こんにちは』と挨拶を返しました。

知らない人とでも挨拶ができるっていうのは気持ちがいいものですよね。

花の出会いは、たんぽぽと水仙

山からふんわり匂ってくる春の匂いがとってもいい匂いでした。

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大きく咲くたんぽぽの影に小さく咲くたんぽぽが咲いていて可愛らしいかったです。

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人のお家の庭先に咲いていた黄色い水仙です。青い空と緑と黄色と白がすごくマッチしていて、バックが青で、水仙の黄色が鮮やかに見えました。

花の出会いは私の冒険の楽しみの一つです。

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さらに一本道の住宅街を歩いて行きます。

住宅のお庭に梅が咲いていました。梅の時期が終わりですね。すでに花びらは散ってしまっていました。

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梅の花道元は梅を愛しました。

空海は桜を愛しました。桜を見ると高野山に登りたくなる。梅を見ると、道元を思い出し永平寺を思い出す。

梅と桃と桜の見分け方。梅は花びらの先が丸く、桃は花びらの先が尖っていて、桜は花びらの先が割れている。

お寺参りは、私をずいぶん成長させてくれました。今もお寺参りは大好きです。

さらにずんずんずんずん歩いていくと、手作りの柵が見えてきました。

柵があるぞ、行き止まりなのかな?と思いながら、冊に近づいていきました。そうしたら山から80歳位のおじいちゃんが1人降りてきました。柵にかかっている開閉用の手作りのロープの輪っかになったものを外しておじいちゃんは柵から出てきました。おじいちゃんは私を見て、『ふふっ』とにっこり微笑んでくれました。

私はおじいちゃんに軽く会釈をして挨拶をし、柵は自分で開けて入っていいんだと認識しました。おじいちゃんのリュックには鈴がついていました。後にこの鈴の理由がわかりました。

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イノシシ対策の為に手作りされた冊です。

イノシシが出るの?!

私イノシシ対策に何も持ってないけども?!

おじいちゃんのリュックについていた鈴は獣避けのものだったと考えられます。 

特に獣に対する防具はなかったけれども、今まで、何度か険しい山に入ってそんなに危険な目にあった事は無いので大丈夫だろうと思い山に入ることにしました。

昼間だったし、携帯も2台持っていたし、水筒には少しだけれどお茶が入っている。そんな軽装で準備も中途半端だったけれど、根拠のない自信と経験が私の足を前に進めました。

この根拠のない自信と経験によって引き起こす失敗がある。以前に失敗しているにもかかわらず、人間は何度も同じ過ちを犯してしまうんだなぁと後でよくよく思うのです。大きな失敗にならなかったことだけが幸いでした。

 

勝尾寺 第二話 花の出会いと人との出会い

 

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勝尾寺 第一話 木蓮の花と自転車おじさん

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3月15日は私の啓蟄日和でした。

昨年の緊急事態宣言以降、寺社への参詣はずっと自粛しており、一年振りの冒険です。

最初に出かけるところは勝尾寺と心に決めておりました。

コロナが広がるまだ少し前に参詣していたお寺で、私はある願いをかけてしまい実際そのようになってしまった。

勝尾寺での祈祷のお経は人の願いを叶えてしまうのだと実感しています。

後悔などはありません。望んだままにそうなったのは偶然ではなく必然の出来事だったからです。

勝尾寺に参詣された方ならご存知かと思います。無数に並ぶ小さなダルマがあるお寺が勝尾寺です。大阪にあります。

王にも勝つというお寺でして、名前は改名されています。勝王寺改め勝尾寺です。

人々の願いを一願成就させます。願いを叶えられるのは一人一つです。

久しぶりの自由な気持ちで外の空気を吸い込んで、春の匂いが嬉しい日でした。

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咲き誇る木蓮の花が私を出迎えてくれました。

日差しも優しく照らしてくれている。

人のおうちの庭に植わっている木蓮の花を写真撮影させていただきました。

満開の状態で私も笑顔がこぼれました。

写真撮影をしていると自転車を押して歩いているおじさんが来ました。

おじさんは私に話しかけてきました。

『この花はなんて言うのかな?』

私は答えました。

木蓮です』

おじさんは言いました。

木蓮か。これが木蓮の花か!』

初めて知ったのでしょうか、おじさんは目を丸くしていました。

木蓮の季節ですねぇ』

私はおじさんに言いました。

木蓮の歌もええ歌や!この花は高いで!この家はお金持ちの家やわ』

と言ったので

『高いのですか?それは知りませんでした』

と私は答えました。

そろそろ先に進もうと思い、歩きながら話をする私を目で追うようにおじさんは

『あんた、ここの家の人違うんか?』

と聞いてきたおじさん

『違いますよ』

と笑顔で答えサッサと歩き出す私は振り返りながら

『春ですね。お花が沢山咲き出したので今から見に行ってきますね。では、失礼します』

と、にっこりおじさんに言い残し電車乗り場へ歩き出しました。

 

花にも人にも出会う冒険に出た私は1日を楽しく過ごせそうだとにっこり微笑んで出発したのでした。

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木蓮の花の下に咲いていた一輪のすみれがまた愛らしかったのです。

花はいいですね。そこに咲いているだけで人を幸せにします。

言葉は話せませんが、語りかけてしまう。

元気に可愛く咲いてるね。春がやってきたね。

1日の冒険の始まりはいつもワクワクします。

今日はどんな日になるのかな。

今日はどんな風景が見られるのかな。

今日はどんな出会いの縁があるのかな。

出発した瞬間から冒険は始まっている。

いざ、ゆかん。勝尾寺へ。

 

第一話 木蓮の花と自転車おじさん

 

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